子宮筋腫とは
子宮筋腫とは、子宮にできる良性腫瘍のことで、悪性のがんではありません。婦人科疾患の中で最も多く、女性の20~30%にみられます。30~40歳代の女性に発症しやすく、特に30代の女性は妊娠の検査の時に見つかったり、不妊検査を受けた際に発見されたりすることがあります。無症状の人もいますが、不妊の原因になることもあるので、妊娠を望んでいる人は注意しましょう。
子宮筋腫は、発生する場所によって、次の4つのタイプに分類されます。
筋層内筋腫
子宮の筋層内にでき、表面や子宮内腔に向かって発育していきます。筋腫の中でもっとも多いタイプです。
漿膜(しょうまく)下筋腫
子宮の表面近くにでき、子宮体部から突き出たように外に向かって大きくなっていく筋腫です。
粘膜下筋腫
子宮内膜の粘膜面にでき、子宮内腔に向かって発育していく筋腫です。子宮壁から下方に大きくなると、子宮から膣内、さらには外陰部まで脱出することがあり、これを筋腫分娩といいます。
頸部筋腫
子宮頸部の近いところにできる筋腫です。大きくなると尿路をふさいだり、膣内に突き出たりする場合があります。
子宮筋腫の症状
子宮筋腫の発生初期は、自覚症状はほとんどありませんが、大きくなるにつれて、激しい生理痛、月経過多、不正出血、出血による鉄欠乏性貧血などがあらわれます。筋腫が周囲と癒着(ゆちゃく)している場合には、強い下腹痛をともなうことがあります。特に、漿膜下筋腫で、有茎性(茎のようなもので子宮につながっている)の場合は、茎部がねじるなどして激しい腹痛を引き起こすことがあります。
また、膀胱や直腸が大きくなった筋腫に圧迫されて、頻尿や便秘になったり、ガスが溜まって腹部に膨満感を感じたりする人もいます。筋腫が背中に向かって大きくなると、骨盤内の神経や脊髄(せきずい)が圧迫され、腰痛に悩まされることもあります。
粘膜下筋腫と筋層内筋腫は、妊娠の妨げになやすく、不妊症(着床障害)につながることがあります。特に、粘膜下筋腫は子宮内腔まで突出するため、小さな筋腫でも受精卵の着床の邪魔になることがあります。
子宮筋腫はどうしてできるのか?
子宮筋腫は、エストロゲン(卵胞ホルモン)と呼ばれる女性ホルモンの分泌が盛んな性成熟期に大きくなり、分泌量が減少する更年期以降は縮小することが多いため、エストロゲンが関与していると考えられています。
冷えを解消して子宮筋腫を根本的に改善する治療
これまで10年にわたり婦人疾患の治療を行ってきましたが、子宮筋腫に悩む女性には、ある1つの共通点があります。それは、「からだの芯が冷えている」ということです。
エストロゲンが関与しているとされる子宮筋腫も、その原因を東洋医学的に辿っていくと「冷え」につながっていることが多いのです。冷えに起因する子宮筋腫は、お薬による治療だけでは根本的な改善は望めません。薬では解消できない「冷え」を鍼灸で治療することによって改善していくことができます。
子宮筋腫は病院に行けばすぐに治るというイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。確かに、医療技術の進歩で筋腫は小さくなったりしますが、治療を中止すると元に戻ってしまうことが多いです。これには「冷え」が深く関係していると考えられます。この場合、積聚治療(しゃくじゅちりょう)という鍼灸治療が効果的です。
積聚治療は冷えを解消することに重点を置いた鍼灸治療なので、子宮筋腫の治療にぴったりです。鍼とお灸で全身のツボを優しく刺激することで、体の隅々に気血をめぐらせて冷えを解消していきます。もちろん、痛くも熱くもありません。からだが芯から温まり気持ちよくなってきます。こうした治療によって冷えが解消されると、自己治癒力が高まり子宮筋腫が小さくなることはもちろん、筋腫に伴う生理痛などの辛い症状も緩和されるという効果があります。一見遠回りに思えるかもしれませんが、冷えを解消していくことが根本的な改善への近道です。
積聚治療は副作用がないので、病院の治療と並行して受けていただくこともできます。はなもも鍼灸治療院では、子宮筋腫の治療に精通した鍼灸師国家資格を持つ積聚治療の専門家が施術いたしますので安心してお任せください。副作用が心配で薬の使用に不安を感じている方や、どうにかして手術は避けたいという方、まだ小さいので治療の必要はないと言われたが大きくならないか心配な方、妊娠を望んでいるので小さくなって欲しいという方などが来院されています。子宮筋腫でお悩みの女性は、ぜひ一度、ご相談ください。
妊活中の方は、以下のページもご参照ください。