自律神経にとって優しい生活スタイルは、規則正しいリズミカルな生活です。
なぜなら、「朝起きて、昼活動し、夜になったら休息する」というのが人間本来の生活リズムで、自律神経(交感神経と副交感神経)もこれに則って働くようになっているからです。
朝から昼間にかけては、主に、交感神経が働いて心身を活発にします。夕方になると、今度は副交感神経が優位に働きはじめ、こころとからだをリラックスさせ眠りに導きます。2種類の自律神経は、生活のリズムに合わせて上手く切り替わりながら働く仕組みになっています。
夜は、リラックスする時間をつくりましょう。仕事のことは忘れ、スマホの電源をオフにして副交感神経優位に切り替えましょう。夕食は、からだを温める食事がオススメです。お風呂は、ぬるめのお湯にゆっくりつかってください。からだが温まるにしたがって、副交感神経が優位になります。
睡眠ホルモンが分泌される時間帯になったら、早めに就寝しましょう。
規則正しい生活を送っていれば、自ずと自律神経にとって優しい生活スタイルになります。とはいうものの、毎日続けるのは難しいという人は、大まかな起床時間と就寝時間、食事の回数、リラックスする時間を意識するだけでも理想に近づきます。
参考:休日の過ごし方
休日の過ごし方もとても大切です。
いつも仕事に追い立てられていては、交感神経ばかり働き、からだも心も疲れてしまいます。休みの日は心身ともにリラックスして十分な休養をとりましょう。
たまには、博物館や美術館、映画館などに出かけて、気分を変えるのもいいでしょう。また、スポーツや趣味を楽しむのもおすすめです。ハイキングやジョギング、ゴルフなどで軽く汗を流す、ガーデニングで庭にきれいな花を植える、好きな音楽を聴くなど、なんでもかまいません。仕事から離れて休日を心から楽しみましょう。
適度なアルコールはストレス発散に役立ちますが、飲みすぎは逆効果です。休日はついつい量が増えてしまいがちです。お酒はほどほどにしましょう。
参考:食生活
自律神経が乱れている人にお薦めしたい栄養素は、タンパク質とビタミンC、ビタミンB1です。
乳製品や卵、大豆、魚、肉などの良質なタンパク質は副腎皮質ホルモンの機能を高めてくれるので、ストレス耐性が高まります。
ビタミンCは副腎皮質ホルモンの原料です。リンゴやミカン、イチゴ、玉ねぎ、ブロッコリーなどに多く含まれているので積極的にとりましょう。
ビタミンB1はエネルギー源になる糖質の代謝を高めるほか、神経の働きを活発にする作用があります。豚肉、ニンニク、玉ねぎなどに多く含まれています。
<参考文献:生理学 医歯薬出版株式会社、自律神経失調症 高橋書店>