着床鍼灸とは
着床鍼灸とは胚移植の前後に行う鍼灸のことで、受精卵が着床する子宮内環境を整える治療です。
子宮内膜や骨盤内の気血(きけつ)の流量が増えて、着床率を向上させる効果が期待できます。
鍼灸治療を受けるタイミングは、胚移植の当日または前日が理想的です。また、移植の数日前や移植後も継続的に治療を行うことで、着床率のさらなるアップが見込めます。
着床鍼灸の効能
着床鍼灸によって得られる効果は次の通りです。
- 子宮内膜から分泌される接着分子の安定化に役立ちます
- 子宮の緊張を緩和して受精卵の着床環境を整えます
- 化学流産の予防効果をもたらします(ただし、移植する胚に遺伝子異常があった場合は避けられません)
- 受精卵が着床する子宮内膜の質の向上が期待できます
- 自律神経バランスを調整します
- ストレスを軽減してリラックス効果をもたらします
- 自然治癒力を向上させます
- 母体の生命力を高めます
「なかなか着床しない」、「移植できる胚が残り少ない」とお悩みの女性や、「移植日までにできることはやっておきたい」という方は、ぜひ一度、はなもも鍼灸治療院にご相談ください。
鍼灸師国家資格を持つ不妊治療に詳しい院長が対応させていただきます。
*着床鍼灸は、人工授精や排卵の際に行うことも効果的です。
参考:接着分子の安定化
着床は、まず、移植した胚と子宮内膜との「接着」からはじまります。
この過程では「接着分子」と呼ばれる様々な物質が働いています。胚と子宮内膜の双方から分泌された接着分子が、互いに影響を及ぼし合うことで着床が進みます。
着床率を上げるためには、子宮内膜からも接着分子が安定的に分泌されることが大切です。
当院では、積聚治療(しゃくじゅちりょう)という治療法を用いて子宮内膜の機能を向上させることで、接着分子の安定化を狙います。
参考:子宮の緊張を緩和
緊張感やストレスは子宮筋にも影響を及ぼすことがあります。
移植の前に腹部をお灸で優しく温めることで、子宮筋の緊張が和らげられて受精卵の着床環境が整います。
参考:化学流産の予防効果
積聚治療(しゃくじゅちりょう)を行うことで、子宮内膜の毛細血管の血流速度も改善されるので、化学流産(超早期流産)の原因になる血栓を予防できるという効果もあります。
参考:子宮内膜の質の向上
子宮内膜の質も受精卵の着床を左右します。薄くて固い内膜ではなかなか着床してくれません。
毛細血管を流れる血流量を増やし、子宮内膜の成長に欠かせない女性ホルモンを送り届けることで、内膜の質の向上を図ります。
参考:自律神経のバランスを調整
自律神経のバランスが乱れていると女性ホルモンも乱れることがあります。鍼灸治療で自律神経を整えることで、着床に必要なホルモンの安定化が期待できます。
詳しくは下記のページをご覧ください。
参考:ストレスの軽減
ストレスが不妊によくないというのは、ご存知の方も多いと思います。お腹や背中のツボに鍼灸をやさしく施すことで、移植前の緊張感を和らげます。心身がリラックスすると骨盤内も暢(のび)やかになり、子宮をめぐる血流量が増します。
参考:自然治癒力の向上
鍼灸治療には自然治癒力を高めて免疫力を向上する作用もあるので、胚移植の際の子宮内感染などを低減する効果が期待できます。
参考:母体の生命力の向上
お腹に新しい命が宿る際には、それを育む母体の生命力も重要です。
鍼灸と聞くと肩こりや腰痛のイメージが強いかもしれませんが、積聚治療(しゃくじゅちりょう)は冷えをとり、活力に満ちたからだに改善することができるので不妊治療に有益です。妊娠に直接的に関わる母体の生命力を向上します。
当院の妊活・不妊治療の詳細については、下記のページをご覧ください。
体外受精のプロセスに沿った継続的な治療を希望される方は、下記のページをご覧ください。
子宮筋腫などの婦人科疾患による着床障害の治療を希望される方は、下記のページをご覧ください。