胃十二指腸潰瘍の症状
胃十二指腸潰瘍は、みぞおちのあたりに差し込むようなシクシクする痛みがあり、特に、空腹時にひどく感じられます。食後は胸やけや、すっぱい味を感じるゲップが出るといったことがあります。さらに酷くなると吐血やタール便(血便)が出ることもあります。もし、吐血や下血がある場合は、早急な治療が必要なほど潰瘍が酷くなっている可能性があるので、一刻も早く病院で診てもらいましょう。
胃十二指腸潰瘍のよくある原因
近年、潰瘍ができる原因の1つにヘリコバクターピロリ菌という細菌の存在が指摘されていますが、精神的ストレスが原因で発症する例も多くみられる病気です。極度の精神的な緊張や不安感などの精神的ストレスは、胃液の分泌を異常に高めて胃酸過多にする一方で、胃壁の防御機能も弱めます。
胃液はとても酸性度が高く、食物と一緒に入ってきた細菌を殺菌してくれますが、胃壁自体も溶かしてしまうほどの強さがあります。そこで、ムチンと呼ばれる粘液が胃壁を覆い守っています。粘液の分泌は、2種類の自律神経(副交感神経と交感神経)が調節しています。副交感神経は粘液の分泌を促進し、反対に、交感神経は粘液の分泌を抑制します。通常は、2つの自律神経がバランスをとりながら、粘液の分泌量を上手く調節しています。ところが、強い精神的ストレスを受け続けると、交感神経が過剰に働き、粘液分泌が必要以上に抑制されて、胃壁の防御機能は低下します。その結果、自分の胃液で胃壁を傷つけることになり、潰瘍をつくってしまうのです。つまり、胃十二指腸潰瘍のほとんどに「精神的ストレスによる自律神経の失調」が関係しているのです。
自律神経バランスを整え、潰瘍を根本的に改善する治療
胃十二指腸潰瘍だから腹部の治療と深く考えずに治療をおこなっていては、余計な時間を要してしまいます。胃十二指腸潰瘍の多くは、自律神経が乱れたことに起因しているので、自律神経のバランスを整える治療に重点を置く必要があります。特に、胃十二指腸潰瘍は精神的ストレスで悪化しやすく、再発率も高い病気なので、精神を安定させることを考慮した治療も大切です。
はなもも鍼灸治療院では、積聚治療(しゃくじゅちりょう)という治療法を用いて心身をリラックスさせると同時に、自己治癒力を高め、自律神経のバランスを整える治療をおこなっております。こうした治療によって、胃十二指腸潰瘍が改善することはもちろん、再発も予防できるという効果があります。また、潰瘍に伴う胃痛、胸やけ、ゲップ、悪心、嘔吐などの症状を鎮静化するために、胃経のツボに鍼とお灸を行います。これらのツボは消化器系の機能促進に役立ち、胃腸の調子を整える作用があります。
はなもも鍼灸治療院では、潰瘍に伴う諸症状を鎮めることはもちろん、胃十二指腸潰瘍の根本治療を受けて頂くことができます。胃十二指腸潰瘍でお悩みの方は、ぜひ一度、ご相談ください。