子宝妊活

人工授精・体外受精に合わせた鍼灸治療について

不妊治療を成功させるために

当鍼灸院では、不妊治療(人工授精・体外受精・顕微授精)の治療プロセスに合わせた鍼灸治療を実施しております。
どのような鍼灸治療か簡単に解説しますと、『妊娠を遠ざけている特徴(東洋医学的な異状)を解消していくことで、不妊治療の成功につなげていただく』というものです。

不妊治療を受けてもなかなか結果が出ず、「いったいどこが悪いの?」「どうして上手くいかないの?」と悩まれている方は、その理由と治療方法を知ると不安が少し軽減されるのではないでしょうか。

<目次>
1.不妊に共通する特徴
2.体外受精(顕微授精)を成功させるために
3.人工受精を成功させるために
4.鍼灸治療を受けるタイミングについて
5.最後に

1.不妊に共通する特徴
まず、不妊で来院される患者様のからだに共通する特徴は「冷え」です。
冷えを自覚している方もしていない方も、お灸をすると、みなさん気持ちがいいとおっしゃいます。真夏の暑い日でさえ、心地よく感じていらっしゃいます。これは、からだが熱を必要としているからだと思います。

子宝鍼灸治療でもお話ししましたが、「冷え」は妊娠を遠ざける主原因と考えています。体外受精や人工授精を受けるとしても変わりません。
実際、7回以上胚移植を受けても妊娠しなかった方が、冷えをとる鍼灸治療を数回受けただけで、あっけなく妊娠されたりします。冷えを解消したことで、妊娠のシステムがうまく動きはじめたのだと思います。科学的にも、体温の高い方が、妊娠に必要なATP(活動エネルギー)の生産性が上がることがわかっています。

温かいからだは妊娠の土台であり、不妊治療(人工授精・体外受精・顕微授精)がスムーズに進むための基礎でもあります。
みなさんに一番注目していただきたいポイントがここです。不妊治療は、どこが悪い?何が足りない?という発想になりがちですが、最も重要なのは土台(温かいからだ)ではないでしょうか。
当鍼灸院は、冷えをとる方法として積聚治療(しゃくじゅちりょう)という鍼灸治療を行っております。積聚治療を不妊の基本治療に位置付け、全周期を通しておこなうことで、妊娠の土台をしっかりと築いていきます。

くわえて、病院の治療周期に沿って、障害になっている要因を1つ1つ解消し、不妊治療の成功を目指します。
では、治療周期に沿っておこなう鍼灸治療について詳しく解説いたします。

2.体外受精(顕微授精)を成功させるために
体外受精-胚移植(IVF-ET)を受けられる方は、採卵するタイミングや受精卵をもどしたタイミングなどがはっきりとわかっているので、時期をピンポイントでねらい鍼灸治療を実施いたします。
病院の治療周期に沿って、卵の育成、採卵後の体調回復、子宮内膜の育成、着床支援、流産予防、妊娠維持の6つのSTEPに分けて行います。

体外受精に合わせておこなう鍼灸治療のステップ

〇STEP1:卵胞・卵子の育成
卵巣刺激の周期(卵を育てる周期)に入っている方は、卵胞・卵子の成長を助ける鍼灸治療を行います。
このSTEPの目標は、採卵に向けて生命力に満ちた卵を1つでも多く育てることです。生命力に満ちた卵とは、移植後、着床して胎児まで成長を続けられる卵子です。
患者様ごとのお身体の特徴(卵の成長を難しくしている東洋医学的な異状)を見極め、1つ1つ解決することで卵の成長を支援いたします。

たとえば、腎の働きが弱い腎虚(じんきょ)体質の方には、「腎兪(じんゆ)」などのツボを使用します。
ここで腎とは、腎臓のことではなく生理機能を指します。東洋医学では、腎は「生殖を司る」とされ、生殖能力を生み出し、卵子に生命力を宿すと考えられています。
「薬と注射でホルモン分泌を促して、たくさん採卵できた。体外受精でグレードのいい胚に育った。でも、着床しない。着床しても成長が止まってしまう。」こういった患者様に多くみられるのが腎虚です。腎の働きが弱いため、元気な卵が育ちにくくなっているのです。見た目(グレード)はよくても生命力が不足していると考えられます。
腎虚が認められる場合、「腎兪(じんゆ)」などのツボを使い腎の働きを回復する鍼灸治療を実施いたします。
この施術は、AMH値(卵巣予備能)が低く、多くの採卵が望めない方にも効果的です。たとえ数は少なくても、生命力に満ちた卵子が採卵できれば、妊娠の可能性は広がります。

また、東洋医学でいう瘀血(おけつ)タイプの人、つまり、血流が悪い方は「血海(けっかい)」など血の滞りを改善するツボを使用します。
全身の血行が改善されることで、病院で補充するホルモンや、卵の成長に必要な酸素と栄養が卵巣内に行き渡りやすくなります。

これ以外にも気虚(エネルギー不足)や肝鬱(ストレス)、血虚(血の生成不足)など、卵の成長を妨げる特徴はいくつかあります。東洋医学の四診(望診、聞診、問診、触診)を駆使して特徴を見極め、患者さまごとに必要な治療を選択いたします。
生命力に満ちた卵子が1つでも多く採卵できるようお手伝いさせていただきます。

〇STEP2:採卵後の体調回復
体外受精は、薬(注射)で卵巣を刺激することで卵胞を育て、採卵針で卵胞を穿刺して採卵します。もちろん、妊娠を望む人にとってはメリットの大きい治療ですが、肉体的負担も決して小さくないようです。

刺激方法によっては、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)という副作用を起こす人もいます。そこまでいかなくても、排卵誘発剤を使用した刺激周期では、卵胞ホルモンや黄体ホルモンの値が自然妊娠の時よりも大きく上昇したり、クロミッドを使用した周期では、子宮内膜が厚くなりにくかったり、といったことがあるようです。
東洋医学の立場からみると、卵胞穿刺も女性のからだにとって大きな負担になることがあります。
当鍼灸院で取り入れている積聚治療(しゃくじゅちりょう)は、人のからだは交通事故のような強い外的刺激を受けると、一時的に大きな冷えを生じると考えています。ただし、ここでいう冷えとは、単に冷たいというだけではなく、精気の虚(生命力の低下)を意味します。詳しくは施術理念のページをご参照ください。
事故ほどではないにしても、卵胞穿刺は卵巣に太さ1㎜前後の針を刺すわけですから、これは結構な外的刺激といえます。採卵できる卵子の数が多ければ、穿刺する回数も増えます。人によってはダメージ、つまり、積聚治療でいう冷え(精気の虚)がしばらく残り、後の治療に影響することがあります。

採卵のあとは、からだの回復をメインにします。新たに生じた冷えをリセットして、生命力を養う治療をおこないます。
胚移植に向けて体調を整える、とても重要なステップです。

〇STEP3:子宮内膜の育成
子宮内膜を育てる周期に入りましたら、胚受容能の高い内膜の育成を目指します。胚受容能の高い内膜とは、程良い厚みがあり、ふわふわで、胚の成長エネルギー(グリコーゲン)に富み、受精卵(胚)を優しく受け止められる内膜です。
患者様ごとに、内膜の成長を妨げている要因を見極め、1つ1つ解決いたします。

たとえば、肝の働きが弱い肝虚(かんきょ)体質の方には、「肝兪(かんゆ)」などのツボを使用します。
東洋医学における肝は、前述の腎と同様に、生理機能を指します。肝の生理機能の1つに「蔵血を司る」というものがあります。これは、身体各部の活動状況に応じて血流量を調節する働きをいいます。たとえば、内膜が成長する時期は、子宮の血流量を増やすわけです。
ホルモンを補充しても、内膜の成長が遅いような場合、肝虚(肝が弱い)による蔵血作用の失調が疑われます。子宮に配分される血流量が少ないため、内膜が成長しきれないのです。
肝虚がみられる患者様には、「肝兪(かんゆ)」などのツボを使い、蔵血作用を回復する施術をおこないます。
子宮の血流量を増やし、胚受容能の高い内膜の育成を目指しましょう。

現代医学でいう肝臓(臓器を指します)も、内膜の質を左右することがあります。なぜなら、胚の成長エネルギーになるグリコーゲンは、肝臓で合成され、血流にのって子宮内膜に運ばれるからです。
もし、肝臓に弱りがみられる場合、肝機能の向上に役立つ「肝兪(かんゆ)」「期門(きもん)」などのツボに鍼灸治療を施します。肝臓をしっかりと働かせて、グリコーゲンに富む子宮内膜を育てましょう。

内膜の成長を妨げる要因は子宮にもあります。卵胞ホルモンや黄体ホルモンが子宮に届くと、内膜を成長するスイッチが入ります。でも、胚受容能に優れた内膜が育つかどうかは本人の子宮機能次第です。
特に器質的問題はないのに、内膜が薄い、あるいは、胚移植しても着床にとどかないような方は、精力減退による子宮機能の低下が疑われます。
この場合、「命門(めいもん)」というツボを使い子宮機能の回復をはかります。このツボは子宮の力を出すツボとして有名です。

子宮内膜の成長を妨げる要因を取り除き、胚受容能の高い子宮内膜が育つようお手伝いさせていただきます。
尚、新鮮胚移植を予定している患者様は、STEP1~STEP3を一緒に実施いたします。

〇STEP4:着床支援
胚を移植したあとの着床前後の時期は、受精卵(胚)をすんなりと受け入れられるような身体にする鍼灸治療をおこないます。

まず、「肝気鬱結(かんきうっけつ)」を取り去ります。「肝気鬱結」とは、肝の疏泄作用(気をのびやかにめぐらせる働き)が失調して、気のめぐりが鬱滞する状態をいいます。緊張やストレスが原因になります。
本来、大きく手を広げ優しくゆったりと受精卵(胚)を受け止めるべき母体が、「肝気鬱結」があると固く縮こまってしまいます。こうなると、胚も着床しにくくなるようです。
移植日が近づくと、どうしても緊張してしまう患者様が少なからずいらっしゃいます。本人は緊張していないと思っていても、お腹がいつもより固くなるのですぐにわかります。緊張を和らげ、のびのびと気がめぐる、やわらかな身体にする鍼灸治療をおこなっていきます。

また、子宝鍼灸治療でお話ししたように、温かい子宮は受精卵(胚)にとって理想的な環境です。胚が気持ちよく感じる母体作りをしていきましょう。
尚、着床不全の不安を抱えている方は、「着床不全と冷えと鍼灸」もあわせてご覧ください。

胚がふわりと内膜に降り、母体と一つになれば着床です。着床鍼灸治療は、胚移植日~着床日の前後にかけて受けていただくと、妊娠の可能性がぐっと広がります。

【参考:胚はいつ着床する?】
初期胚を子宮に戻した場合、胚は移植後4~5日頃に着床します。着床後約1週間となる移植後11~12日後に病院で妊娠判定を受けます。
胚盤胞を戻した場合、胚は移植後1~2日頃に着床します。着床後約1週間となる移植後8~9日後に病院で妊娠判定を受けます。

〇STEP5:流産予防
着床が確認された時点から、流産予防の治療に切り替えます。これまでは胚を優しく受け入れるための鍼灸治療をおこなってきましたが、ここからは、受け止めた胚をしっかりと守り育むための鍼灸治療をおこなっていきます。
遺伝子異常など、胚側の問題でどうしても避けられない自然流産もありますが、母体の気虚(エネルギー不足)や冷えのために育むことができないケースもあります。このような場合、鍼灸治療で防ぐことができると考えています。

まず、流産予防に大切なのは脾の働きです。
脾の生理機能に「運化・統血を司る」というものがあります。運化とは、飲食物を消化してエネルギーを吸収する働きをいいます。運化がうまくいかなくなると、胎芽(着床した胚)に送るエネルギーが減少します。
食事に気をつけ、サプリメントで栄養補給もしているのに、心拍確認まで続かない。このような場合、脾虚(脾が弱い)による運化作用の失調が疑われます。エネルギーを吸収する働きが弱く、気虚(エネルギー不足)になっているわけです。
一方、統血とは、血液が脈外に漏れないようにする働きを指します。統血機能が失調すると、不正出血が起こり流産に繋がると考えられています。
脾虚が認められる場合、「脾兪(ひゆ)」などのツボを使い脾の働きを回復する施術を行います。

もう1つ、流産予防に欠かせない要素に、任脈と衝脈という2つの経脈の働きがあります。
東洋医学では、女性生殖器のことを女子胞といいます。女子胞につながる任脈と衝脈という2つの経脈は、受胎すると、月経を停止して、胎児にエネルギーを注いで育てる役割があるとされています。
任脈の「気海(きかい)」や衝脈の「気穴(きけつ)」などのツボに鍼灸治療をおこない、赤ちゃんに成長エネルギーを送り届けます。

くわえて、積聚治療による冷えケアも継続することで、しっかりと赤ちゃんを守り育めるからだにしていきます。

〇STEP6:妊娠維持
心拍確認後も決して油断なさらないでください。少なくとも安定期(妊娠15週)に入るまで、できることなら出産予定日を迎えるまで鍼灸治療を受けていただけると理想的です。
患者様からいただいた報告をもとにお話ししますと、自然妊娠(タイミング法)と比べて、体外受精や人工授精で授かった方は、切迫流産や早産などのトラブルが若干多いです。特に、35歳以上の方は注意してください。
理由として考えられるのは、育む力の低下です。病院の治療や鍼灸治療を受けて授かったということは、その方の妊娠力が少し弱かったということです。これは、育む力にもいえます。
この本質的な原因は、繰り返しになりますが「冷え(精気の虚)」です。胎児を育むには多大なエネルギーが必要です。大きくなってくるとなおさらです。妊娠前よりもどうしても多くのエネルギーを消費するため、疲れたりすると冷えを生じやすくなるのでご注意ください。

定期的にお身体をメンテナンスさせていただき、平穏なマタニティライフを送っていただけたら幸いです。
もちろん、鍼灸治療を受けなくても、無事に出産日を迎えられる方は沢山いらっしゃいます。心配し過ぎる必要はございませんが、苦労して授かったかけがえのない命です。どうぞ大切になさってください。

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3.人工授精を成功させるために
人工授精(AIH)は、排卵周期に合わせて、パートナーの精液を子宮内に注入する方法です。受精、着床、妊娠へ至る過程は、自然妊娠(タイミング療法)とまったく一緒ですので、鍼灸治療も性周期に沿った治療を実施いたします。

人工授精(AIH)を受ける段階にいらっしゃるということは、妊娠を遠ざけているなんらかの特徴(東洋医学的な異状)が、からだの中に潜んでいると思われます。それらを明らかにして取り除くことで、人工授精の成功につなげていただきます。

①卵胞期・増殖期の鍼灸治療
・月経がはじまると卵巣は卵胞期(約2週間)に入ります。およそ6か月かけてゆっくり成長してきた卵胞が、急速にグラーフ卵胞(排卵可能な卵胞)に成熟します。卵胞の中で卵子も成長する、とても大切な期間です。
この期間は、生命力に満ちた卵子を育むための鍼灸治療を実施いたします。卵胞・卵子の成長を妨げている要因(東洋医学的な異状)を解消することで、元気な卵子の誕生が期待できます。詳しい施術内容は、体外受精の「STEP1:卵胞・卵子の育成」をご覧ください。


・子宮は、月経が終了した時点から増殖期に入ります。月経で剥がれ落ちた内膜を、新たに再生する時です。ここで良い内膜を育成できるかどうかによって、受精卵の着床が左右されます。
増殖期に入りましたら、体外受精の「STEP3:子宮内膜の育成」で紹介した鍼灸治療を並行して行います。胚受容能の高い内膜が育つように、内膜成長の障害になる要因を1つ1つ取り除いていきます。


②排卵期の鍼灸治療
排卵に合わせてパートナーの精液を子宮内に注入する時期です。

排卵した卵子が精子と出会うためには、卵管采がスムーズに動き、排卵した卵子をしっかりとキャッチする必要があります。それにはどうしたらよいのでしょうか。

・のびやかなお腹
まず、「肝気鬱結(かんきうっけつ)」のない身体になることが大切です。
「肝気鬱結」とは、緊張やストレスが原因で気のめぐりが鬱滞した状態をいいます。こうなると、骨盤内ののびやかさも失われ卵管采のスムーズな動きも期待できません。
人工授精の実施日が近づくと、緊張する患者様が少なからずいらっしゃいます。本人は自覚していなくても、お腹がいつもより固くなるのですぐにわかります。
腹部に緊張がみられる時は、体外受精の「STEP4:着床支援」の「肝気鬱結」を解消する鍼灸治療をおこないます。
気の流れをスムーズにして、卵管采が動きやすい、柔らかいお腹になりましょう。

・母体の生命力
母体の生命力も大事な要素です。強い生命力があるからこそ、卵管采はのびのびと動き、卵子をしっかりキャッチすることができるのだと考えます。
積聚治療(しゃくじゅちりょう)で母体の生命力を養うことで、卵子と精子の出会う可能性を広げます。

<関連するページのご紹介>
ピックアップ機能に不安を抱えている方は、「ピックアップ障害」のページもあわせてご覧ください。ピックアップ障害の鍼灸治療について解説しております。
「排卵障害と体質の関係について」では、排卵障害の鍼灸治療を紹介しております。

③黄体期・分泌期の鍼灸治療
排卵を終えた卵胞は黄体期に入り、黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌しはじめます。
一方、成長した子宮内膜は分泌期に入ります。血流にのって黄体ホルモンが子宮に届くと、それが合図となって内膜の質が変わりはじめます。変化がうまくいくと、受精卵が着床しやすいふかふかの状態に変わり、グリコーゲンに富む分泌物(受精卵の栄養)を分泌しはじめます。
分泌期は受精卵の受け入れ態勢を整えるとても大切な期間です。内膜がうまく変化できるように、体外受精の「STEP3:子宮内膜の育成」で紹介した鍼灸治療を行います。
内膜の変化を妨げる要因を解消して、受精卵の受け入れ態勢を整えましょう。

卵管の中で卵子と精子が出会い受精卵になると、約1週間かけてゆっくりと子宮内に移動してきます。
この時期は、受精卵が着床しやすい身体になるように、「STEP4:着床支援」の鍼灸治療を実施いたします。
「今回もだめかもしれない?」「このままで本当に妊娠できるのだろうか?」などと悩みストレスを抱えていると、「肝気鬱結(かんきうっけつ)」状態になり、受精卵も着床しにくくなります。
鍼灸治療で心身をすっきりとさせ、ゆったりした気持ちで、受精卵が降りてくるのを待ちましょう。

④妊娠反応がでたら
内膜に降りた受精卵が母体と一体になると着床完了です。妊娠反応プラスが出た時点から、流産予防の鍼灸治療に切り替えます。
初期流産は、受精卵の生命力によるものが大半とされています。でも中には、母体の育む力を底上げすることで、守れることもあります。詳しい施術内容は、体外受精の「STEP5流産予防」をご参照ください。
できる限りのことをしたら、あとは受精卵の成長を見守りましょう。

無事、心拍確認まで進みましたら、妊娠が継続するようにサポートする鍼灸治療を実施いたします。育む力を落とさないように、定期的に冷えをメンテナンスさせていただきます。
私の治療経験から、皆さんにぜひお勧めしたい鍼灸ケアです。特に30歳代後半の方は、受けていただけると理想的です。大きなトラブルなく出産予定日を迎えていただけるように全力でサポートさせていただきます。
詳しくは、「STEP6妊娠継続」をご覧ください。

⑤もし、生理がきたら
次回の治療に向けてからだをきっちりとリセットしましょう。

女性のからだには新しい命を授かるために、次の準備をする機能が備わっています。でも、身体の力が不足していると完全にリセットできないことがあります。
生理が長い、生理痛がある、経血に塊が混じるなど、こういった生理トラブルがある場合、疑われます。
しっかりとリセットできる力を鍼灸治療でつけていきましょう。

また、流産のあとや、流産の処置を受けたあとなどは、心身に大きな負担がかかります。こういう時は、一時的に大きな冷え(精気の虚)を生じます。ただし、ここでいう冷えとは、単に冷たいというだけではなく、精気の虚(生命力の低下)を意味します。詳しくは施術理念のページをご参照ください。
強い冷えが残っていると、次の妊娠が遠ざかることがあります。なるべく早く鍼灸治療を受けて体調を戻していただきたいと思います。

4.鍼灸治療をうけるタイミング
病院の治療ステージ、お身体の状態、年齢など、一人ひとりの状況に応じて施術しますので、どのタイミングからでも受けていただけます。
人工授精の前後、採卵・移植のタイミングに合わせて、病院に通いながら定期的になど、一人ひとりのご希望やご都合に合わせて対応させていただきます。
疑問点などございましたら気軽にご相談ください。ベストな方法を一緒に考えさせていただきます。

5.最後に
妊娠を遠ざけている東洋医学的な要因を取り除くことで、それまでうまくいかなかったことが前進して大きな成果につながることがあります。

思うように結果があらわれずお悩みの方、どうしたらいいか分からなくなっている方、年齢的なリミットが迫っている方は、ぜひ一度、ご相談ください。

不妊治療(人工授精・体外受精・顕微授精)が成功するよう全力でサポートさせていただきます。

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【参考:ツボの紹介】

<腎兪(じんゆ)>
腎兪は、腎の働きを回復するツボです。
東洋医学では、腎の働きが盛んになると、生命力、体力が活発になり、生殖力を生み出すと考えられています。逆に腎が病むと、生殖機能が低下して不妊が起こります。よって、腎兪は卵巣や子宮の機能を回復したいときに使うツボです。

ツボの位置は、第二腰椎の両側、指幅2本分ほど離れたところにあります。見つけ方は、わき腹の一番下にある肋骨の先端と同じ高さにある背骨が第二腰椎なので、ここを起点にします。

腎兪の位置を表した図

<命門(めいもん)>
文字通り、このツボは「命」の「門」という意味です。生命力の中心であることからこの名前がつけられました。
このツボは先天の元気(生まれ持った生命力)が宿るところです。生殖機能を支え保つとされ、子宮の力を出すツボです。
このツボと合わせて「腎兪」を使用すると不妊に大変効果的です。

ツボの位置は、第二腰椎の中心にあります。左右の腎兪のちょうど真ん中にあたります。

命門の位置を示した図

<気海(きかい)>
気海というツボ名は、東洋医学で心身のエネルギーをあらわす気が、海のように集まるところであることを意味しています。
女子胞(子宮)とつながる任脈に属するツボで、女子胞に気を注ぐツボです。
ツボの位置は、お臍の下、指幅1本半ぐらいのところにあります。

気海の位置を示した図

<気穴(きけつ)>
「気」はエネルギー、「穴」はツボをあらわします。別名、胞門と呼ばれ、女子胞(子宮)につながる門(入口)であることを表しています。

ツボの位置は、おへそから指4本分幅ほど下がったところで、身体の中心線上から両側にわずかにそれたところにあります。

気穴の位置を示した図

<肝兪(かんゆ)>
このツボは、東洋医学でいう肝の病を治療するツボです。肝の働きが弱ると、「肝兪」の位置に凝りがあらわれるようになります。
東洋医学では、肝の具合を診るには、「肝兪」と「期門(きもん)」のツボを使います。この2つのツボは、現代医学でいう肝臓の位置と一致します。肝臓の機能回復にもすぐれた効果を発揮します。

ツボの位置は、第9胸椎から、左右両側へ指幅2本分のところにあります。

肝兪の位置を示した図

<期門(きもん)>
「期」は出会い、「門」は字のごとく門をあらわします。すなわち、「期門」というツボ名は、からだの機能に関わる経絡が、そこで交差する「出会いの門」であることを意味しています。たいへん広い範囲にわったて効果が期待できるツボです。
肝臓の病気をはじめ、月経不順、子宮内膜症など婦人科系の治療に使います。

ツボの位置は、左右の乳頭から真下に下る線上で、第6肋間にあります。

期門の位置を示した図

<脾兪(ひゆ)>
このツボは、東洋医学でいう脾の病を治療するツボです。脾が弱ると、この場所に凝りや圧痛などの反応があらわれます。
ツボの見つけ方は、第11胸椎から両側に指幅2本分はなれたところにあります。

脾兪の位置を示した図

【参考:妊活コラムのご紹介】
「妊活に効果的な鍼灸の受け方」では、世界各国でおこなわれた不妊治療(人工授精、体外受精)と鍼治療を組み合わせた研究結果などを紹介しております。

・男性不妊の鍼灸治療については、「男性の妊活と不妊症」をご覧ください。

「妊活におすすめのお灸のツボ」では、ご家庭でも手軽に使えるツボを紹介しています。

「妊活におすすめの栄養素と食事のとり方3つのポイント」では妊活中の食事の摂り方を紹介しています。食生活の見直しにお役立てください。

これ以外にもコラムがございます。ご興味のある方は、「妊活・不妊の豆知識一覧」をご覧ください。

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