子宝妊活

子宝鍼灸治療について

根本療法と周期療法

新しい命が宿り子宝に恵まれるには、<温かいからだ>がとても大切です。
なぜなら、たとえどんなに高度な不妊治療を受けたとしても、妊娠を支えるのは最終的にはお母さんの体だからです。
でも、知らず知らずのうちにからだは冷えてきます。長い年月をかけて溜まった深い冷えをとるには、鍼灸はとても効果的な治療法です。
温かいからだに導き妊孕性(妊娠する力)を最大限に高める<根本療法的な鍼灸治療>と、女性周期に合わせて行う<周期療法的な鍼灸治療>で、妊娠をお手伝いいたします。
喜びの瞬間が早く訪れていただけるよう、日々施術に取り組んでいます。


<目次>
1. 妊娠の基本は<温かいからだ> 3つの理由
2. 根本療法的な鍼灸治療
3. 周期療法的な鍼灸治療
4. 根本療法と周期療法で妊娠を目指す

【妊娠の基本は<温かいからだ> 3つの理由】
みなさんも「妊娠に温かいからだは大切」、「冷えは妊娠の大敵」、などといったことを耳にしたことがありませんか?
ここで改めて、その訳を振り返ってみたいと思います。理由がわかると、「温かいからだがどんなに大切か」、「冷えがいかに良くないか」、きっと実感していただけると思います。

①卵子の成熟のために
ミトコンドリアを活性化すると元気な卵子が育ちやすくなります。ミトコンドリアとは、人間のからだを構成している細胞の中にある小器官で、あらゆる生命活動に必要なエネルギー(ATP)を作っています。

細胞の中のミトコンドリア画像
卵子も1つの細胞なので、もちろん、ミトコンドリアはあります。1つの卵子の中には10万個ものミトコンドリアが存在し、それらが作り出すATP(活動エネルギー)を使って卵子は成熟します。
また、受精卵が分割して胎児になるときにも、多量のATPが必要です。
もしATPが不足すると、卵子が十分成熟できなかったり、受精卵の分割がうまくいかなかったり、といったことになりかねません。

ここで注目していただきたいのは、ミトコンドリアは温かい環境を好み、寒さを嫌うということです。
体温の高い方が、より活発に働いてATP(活動エネルギー)を量産します。反対に、低体温のもとでは、ATPの生産量は減少します。
ミトコンドリアが最も活発に働く理想的な体温は、36.5度~37度ということがわかっています。
生命力に溢れた若々しい卵子が育つには、ミトコンドリアが活発に働く温かいからだが理想といえます。

付け加えると、ミトコンドリアは卵子に限ったことではありません。
精子は卵子と出会うために、人間でたとえるとフルマラソン以上の距離を泳がなければなりませんが、これができるのも精子の中にあるミトコンドリアがATP(エネルギー)を供給しているからです。
もちろん、卵巣や子宮などすべての内臓器官もATPを動力源に機能しています。

②免疫力の活性化のために
もう1つ大切な要素があります。それは、免疫力です。病気から体を守っている免疫機能は温度にとても敏感で、体温が1度上がると30%もUPし、逆に体温が1度下がると30%も落ちることが科学的にわかっています。
妊娠を妨げる婦人病を予防したり、お腹に宿った命を細菌やウイルスから守るためにも、温かいからだは重要と考えます。

③さらさら血流のために
体温は妊娠を左右する血流にも影響します。温かいからだの血液はさらさらしています。反対にからだを冷やすと血液はドロドロになってきます。

血流には、卵胞の成熟、排卵、子宮内膜の成長に関わるホルモンを運ぶ、大切な役割があります。
それだけではありません。生殖器の活動に欠かせない酸素と栄養も運んでいます。子宮動脈や卵巣動脈の血行がいいと、豊富な酸素と栄養が届けられ、子宮や卵巣は活発に働きます。
もちろん、全身の血行がいいと体温が上がり、ミトコンドリアと免疫力は活性化します。

以上、<温かいからだ>が大切な理由をまとめると、
1.卵子の成長をはじめ、妊娠に不可欠な「ATP(活動エネルギー)」が量産される。
2.「免疫力」が活性化して、妊娠を妨げる病気の予防、回復に繋がる。
3.「血流」がよくなり、ホルモン、栄養、酸素がスムーズに子宮と卵巣に届けられる。

ATPや血流は、まさに妊娠力の源(みなもと)といえるものだと思います。妊娠に限らず、健康に生きていく上でなくてはならないものではないでしょうか。
でも、からだは長い年月をかけ、気づかないうちに冷えてきます。不妊治療で訪れる患者さんにお灸を施すと、みなさん気持ちがいいと言います。これは、からだの芯が冷えて熱を必要としているからです。
<温かいからだ>がすべてという訳ではありませんが、赤ちゃんを授かるための大切な礎(いしずえ)になると考えます。

【根本療法的な鍼灸治療】
当鍼灸院で取り入れている積聚治療(しゃくじゅちりょう)の基本理念に「病の原因は“精気の虚”に集約される」というものがあります。これは、あらゆる病気や不調の原因を東洋医学的に突き詰めていくと、“精気の虚”にたどり着くという考え方です。
「精気」とは生命力のこと、「虚」は低下という意味があります。ですから、“精気の虚”とは、生命力の低下、つまり、「冷え」を意味します(詳しくは、施術理念のページをご覧ください)。
積聚治療では、あらゆる病気や不調の原因は「冷え」にあると考えています。着床障害や排卵障害による不妊症も、自律神経やホルモンバランスの乱れによる不妊症も、また、その他のケースも、その根本原因は「冷え」にあると捉えます。



当鍼灸院では、積聚治療を用いて不妊の根本原因である「冷え」を解消することで、温かいからだに導き、妊娠力をつけます。
まず、お腹、手首、背中の順に優しく鍼を接触させながら、精気を補い、気血のめぐりを促します。めぐりを改善したところで、不足した熱をお灸で補います。こうすることで、からだの芯にまで熱がとどき、溜まった冷えが解消され、温かいからだになっていきます。
症状に応じたツボを使うだけの対症療法ではなく、妊娠を妨げている根本原因をからだの内部からとりのぞく、<根本療法的な鍼灸治療>を行います。

残念ながら不妊症に特効薬みたいなものはありません。しかし、からだの内側から変えていけば、その先に、喜びの瞬間がきっと訪れるはずです。

【周期療法的な鍼灸治療】
根本療法的な鍼灸治療にくわえ、<周期療法的な鍼灸治療>を行います。
女性のからだは、低温期、排卵期、高温期、月経期というように周期的に変化しています。<周期療法的な鍼灸治療>とは、それぞれの期間に起こるからだの変化に応じて行う治療です。
各期間に働くからだの機能が、しっかりと作動するようにサポートします。

基礎体温表と女性周期を図に示し、各周期に起こるからだの変化とその時に行う鍼灸治療について説明いたします。

〇低温期
・低温期のからだ
月経開始から約2週間続く低温期は、卵胞刺激ホルモン(FSH)や卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌が盛んになり、卵胞・卵子、子宮内膜の成長が促される時期です。卵巣内では、約半年かけてじっくり成長してきた卵胞が排卵可能なグラーフ卵胞に成熟します。一方、子宮内では、月経が終わると、次の受精卵の着床に備えて子宮内膜が作られ始めます。

・低温期の鍼灸治療
この時期の卵巣と子宮は、いつも以上に血液を必要としているので、補血(ほけつ)、つまり、「血」の不足を補う治療を行います。
血の生成に関与する「血海(けっかい)」、「三陰交(さんいんこう)」などの脾経のツボに鍼灸を施します。ホルモンバランスにも効果が期待できるツボです。
低温期の長い人は、卵胞の成長や子宮内膜の発育に問題を抱えている可能性があるので、お身体の状態を確認しながら慎重に進めていきます。
普段の食生活では、血の原料になる鉄分をしっかり摂ることを心がけて下さい。

〇排卵期
・排卵期のからだ
排卵を誘発する黄体化ホルモン(LH)が分泌され、排卵が起きる時です。排卵した卵子は、卵管采にピックアップされ、卵管内に吸い込まれます。この時期は、卵子が卵胞から飛び出す力と、卵管采が卵子をピックアップする力が鍵になります。

・排卵期の鍼灸治療
排卵予定日の前後は、2つの力の源になる「気(エネルギー)」の不足を補う、補気(ほき)の治療に集中します。具体的には、精力をつける「気海(きかい)」 、元気に関係する「関元(かんげん)」などのツボを中心に鍼灸治療を行います。
夜更かしなどの不摂生は、気(エネルギー)を余計に消耗することになります。睡眠をしっかりとるなど体調を崩さないよう、いつも以上に気をつけてください。
ピックアップ障害はみつけることが難しいため、原因不明不妊や2人目不妊の中に隠れていることがあります。

〇高温期
・高温期のからだ
高温期に入ると、からだの中では、黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)が多量に分泌されます。血流量が増えて、酸素と栄養が子宮にどんどん送り込まれます。子宮内膜は成熟して受精卵が着床する準備が整い、妊娠に向けて高温期はしばらく続きます。

・高温期の鍼灸治療
この時期は、お腹を中心に入念にお灸を行います。「関元(かんげん)」「中極(ちゅうきょく)」「子宮(しきゅう)」といった子宮の機能回復に役立つツボを用います。骨盤内の血行をよくしてホルモンの分泌を促し、受精卵の受け入れ能力と保育力に富んだ子宮内膜に仕上げます。こうすることで、着床の窓も開きやすくなると考えています。
特に、高温期が短かったり、高温期と低温期の差が低かったりする人は、子宮内膜が育ちにくいことがあるので、高温期の鍼灸治療はとても重要です。
普段の生活では、腹巻やレッグウォーマーなどで保温に努めてください。冷たい飲食物はできる限り控えましょう。

〇月経期
・月経期のからだ
妊娠しなかった場合、子宮内膜は剥がれ落ち、経血と一緒に体外に排出されます。月経期は、経血をきれいに排出する大掃除の時です。

・月経期の鍼灸治療
もし、体内に経血が残ると、瘀血(おけつ)となり、血流を悪くする原因になります。瘀血(おけつ)とは東洋医学で用いられる言葉で、体内に停滞してしまった血のことを指します。
お腹を中心に全身に鍼灸治療を行い、子宮がしっかり収縮して経血を排出できるよう、子宮動脈などの血流を促します。
古い血液をきれいに排出して、次の妊娠する機会に備えましょう。
生理痛に悩まされている方は、冷えが強い傾向がみられます。普段から、からだを冷やさないよう、服装や食べ物に気をつけましょう。

【根本療法と周期療法で妊娠を目指す】
一本の樹木にたとえると、「根本療法」は、樹全体を支える根っこを強化することで、「周期療法」は、枝や葉を手入れすることです。
地中に張りめぐらせた根は、樹木を支えて水や養分を土から吸い上げます。葉は光合成をおこない栄養を作り出し、枝は栄養を樹木全体にいきわたらせます。しっかりと根が張り、1つ1つの枝葉がその役割をはたすことで、立派な樹木に成長します。
妊娠も、<温かいからだ>という根、つまり、「礎(いしずえ)」がしっかりして初めて成立すると考えます。
そして、女性周期に伴って働くからだの様々な機能が、枝葉のように1つ1つ着実に役割をはたすことで、強い生命力を持った卵子とフカフカで厚みのある子宮内膜が育つわけです。
妊娠はからだ全体でするものです。はなもも鍼灸治療院は、根本療法的な鍼灸治療と周期療法的な鍼灸治療で、患者様一人ひとりの妊娠力を最大限に引き出します。

なかなか赤ちゃんを授からないとお悩みの方、年齢的なリミットの迫っている方、からだを根本からどうにかしたいとお考えの方、ぜひ一度、ご相談ください。

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<子宝コラム>
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