男性不妊の鍼灸治療

男性不妊の鍼灸治療は、自律神経のバランスを整えたり血流を改善したりすることで、精子の濃度や運動率、正常形態率を向上させる効果が期待できます。ED(勃起機能の低下)の改善や、精神的ストレスの緩和にも役立ちます。

鍼灸治療は、特に、機能性不妊(原因不明不妊)や自律神経の乱れが原因の男性不妊に効果的です。一方、精索静脈瘤のような器質的疾患由来の不妊症は、医師による診断や治療も必要になります。

自律神経と男性不妊の関係性についてはこちらをご覧ください。

鍼灸治療の具体的な効果

精子の質の改善
精子を生成するホルモン分泌に必要な血流を改善し、精子の濃度、運動率、正常形態率の向上を助けます。

ED(勃起機能の低下)の改善
自律神経の乱れを整え、勃起しやすい状態をサポートします。

精巣機能の改善
精巣周辺の血流を促進し、酸素・栄養供給を改善することで、精巣機能を高めます。

精神的ストレスの緩和
鍼灸のリラックス効果により精神的ストレスを軽減し、造精機能や勃起機能の働きを助けます。

腎の働きを補う
東洋医学では「腎(じん)」が精気(生命の根源となるもの)を貯蔵し、生殖機能に関わると考えられており、腎の機能を補うことで男性の生殖能力を高めます。
当鍼灸院では、積聚治療(しゃくじゅちりょう)という治療法を用いて腎気を高め、生殖力を奮い起こす施術を行っています。

治療を受ける際のポイント

継続的な治療
一般に、精子の生成にはおよそ74日かかるため、2~3ヶ月以上の継続的な治療が効果的です。

生活習慣の改善
鍼灸治療だけでなく、禁煙や減酒、睡眠など生活習慣の改善も併せて行うと、より相乗効果が生まれます。

副作用の有無
鍼灸治療は副作用がないので、病院の治療と並行して受けることができます。

男性不妊でお悩みの方や、妊活に取り組もうとお考えの方は、ぜひ一度、はなもも鍼灸治療院にご相談ください。

参考1:男性の妊活のメリット

当院の妊娠実績では、女性側のみが鍼灸を受けるよりも、カップルで施術を受けた方が高い妊娠率になっています。

女性側のみが鍼灸治療を受けた場合、妊娠率は約76.8%(82人中63人)に対して、二人とも受けた場合、約92%(12組中11組)が妊娠しています。
11組の内訳は、男性側の精子の質に問題があったケースが7組、男女ともに機能性不妊(原因不明不妊)だったケースが4組です。

男性側に問題があるケースはもちろん、男女ともに原因がはっきりしない不妊の場合も、カップルで鍼灸治療を受けると妊娠率が向上するメリットがあります。

参考2:男性の妊活の現状

これだけのメリットがあるにもかかわらず、残念ながら、妊活に取り組んでいる男性は女性に比べて少ないのが現状です。

国内では6組に1組のカップルが不妊に悩み、約50万人がなんらかの不妊治療を受けています。世界保険機構(WHO)によると、不妊の原因のほぼ半分は男性側にもあることが分かっています。

「自分は違う」と信じている方や、結果が不安で、病院に行きたがらない男性も多いのかもしれません。もちろん、検査を受けて異常なしの人はいます。男女両方とも異常はないけれども、妊娠しないケースは沢山あります。
当院でも機能性不妊(原因不明不妊)のカップルが最も多いです。でも、積極的に妊活に取り組んでいるのは女性です。

妊娠を望むカップルにとって、「妊活」は女性だけでなく、男性も積極的に取り組むべき重要な活動です。

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著者プロフィール 磯部律元

2013年「はなもも鍼灸治療院」を開設。東洋医学に精通し鍼灸師として数多くの施術を手掛ける。同時に、生理学、解剖学、病理学などを学び、人体のしくみについて造詣を深める。
妊活、妊婦の施術を得意とし、自律神経の乱れや慢性化した痛みなどにも幅広く対応している。のべ1万人以上の施術実績を持つ。
根本治療的な鍼灸とここちの良い施術を追求しつづけている。