自律神経
気象病
気象病と鍼灸
天気の変わり目に体調不良を感じる気象病。低気圧が近づくと、「体がだるい」「頭が痛い」「肩がこる」「手足がむくむ」「関節が痛い」などの不調があらわれます。ひどい場合は布団から起き上がれないことも。
気象病の原因に迫り、鍼灸でどう対処できるかお話します。
<目次>
1.体が天気に左右される理由
2.気象病の鍼灸

1.体が天気に左右される理由
気圧の変化は、体内の自律神経系の働きに影響します。
雨雲が近づき気圧が下がると、空気中の酸素濃度は微妙に減少します。すると、自律神経は体の活動を控えさせる方向に傾き、副交感神経が優位になります。本来、昼間は交感神経が強く働いて活動は活発になるはずなのに、反対に副交感神経が働いて「休息モード」になります。これを“だるさ”や“眠気”として感じることがあります。
特に、更年期の女性はホルモンの関係で自律神経が乱れやすいため気象の影響も受けやすく、倦怠感、めまい、動悸、頭痛などが顕著にあらわれることがあります。
低気圧の接近は、からだに物理的な影響も及ぼします。
気圧とは気体の圧力のことで、私たちのからだは、普段、この圧力を常に受けています。晴れた日は高気圧に覆われているので外部から高い圧力がかかり、全身引き締まってハツラツとしています。たとえるなら、腰痛の人がサポーターをしているようなもので、安定感があり動きやすく気持ちも晴々とします。高気圧の下ではこれと同じことが起きているのです。
一方、天気が崩れて気圧が下がると、外部から受ける圧力が弱まり体に緩みが生じます。サポーターがとれたような状態になり体は軋み、これが関節痛や頭痛、古傷の痛みなどを誘発すると考えます。
また、気圧が低くなるとヒスタミンという、炎症にかかわる物質の分泌量が増えるため、炎症性の痛みを抱えている人は悪化しやすいという説もあります。ヒスタミンの過剰分泌は、鼻水や鼻づまりなどの鼻炎も悪化させ、花粉症のような症状があらわれることも。
天気の変化にともなってあらわれる体調不良は、低気圧だけが要因ではありません。湿度も関係しています。
湿度が高くなると、汗をうまくかけなくなり体内に余分な水分や老廃物がたまり、むくみやすくなります。また、血流も悪くなり、手足は冷えやすくなります。東洋医学ではこの状態を「湿邪」と呼び、様々な不調の原因になります。
特に、梅雨の季節は高い湿度と低気圧が長期間続くので、健康に自信のある人でも注意が必要です。

2.気象病の鍼灸
人間の体は気圧や湿度の変化に反応して、自律神経のバランスが変わったり、からだが緩んだり、水分の排泄量が変わったりします。
本来、活力のある人ならばこの程度の変化には柔軟に順応でき、大きな影響は出ないはずです。
体調を崩してしまうのは体力がないときで、いわば体が気候に負けてしまっている状態です。
こういうケースは鍼灸の対象です。
鍼とお灸で体表のツボを軽く刺激することで、経絡を通して体の内部に働きかけ、弱っている部分を癒し調子を整えていきます。具体的には自律神経、血流、からだの軋みを本来のあるべき姿に戻し、今の不調を鎮めます。
これだけでは再発の心配があるので、積聚治療(しゃくじゅちりょう)で活力を高め、天気変化に左右されないからだを取り戻します。
気象病から早く解放されるよう、一人一人丁寧に施術いたします。
どうぞ気軽にお問い合わせください。
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